KYOTO INTERCHANGEは、絵画の総売上は将来の参加アーティストのための活動資金にすることを発表した。
作品がソールドアウトするまで会期は延長される。
田中功起氏は、2013年に世界最大のアート・イベント、ヴェネチア・ビエンナーレの日本代表を務め、日本館として史上初の特別表彰を受賞、2015年にはドイツ銀行のアーティスト・オブ・ザ・イヤーにアジア人として初めて選出、2017年のミュンスター彫刻プロジェクトや、2019年のあいちトリエンナーレでの展示など、国際的な活躍も目覚ましいアーティスト。近年では映画監督として、ベルリン国際映画祭やロッテルダム国際映画祭などにも招待されている。
田中氏の作品は、映像やインスタレーションといった形態をとることが多く、参加者グループとともに進めるプロジェクト作品の印象が残っている人も多いのではないだろうか。
そんな田中氏がKYOTO INTERCHANGEのために考えたのは、15年ぶりとなる「絵画」作品の展示と販売。
KYOTO INTERCHANGEは作品の制作、展示、流通などに関して、可能な限りの自治を作家に提案している。
それを受け、本展の絵画作品は全て販売されなければならず、またその使途も田中氏によって決定された。KYOTO INTERCHANGEは今後、十分な制作費によって作家を支援するプログラムを構想せねばならず、またプロジェクトを継続発展させることで、田中氏の「恩に報い」なければならないという。
また、今回の作品購入は、単に作品を所有するという意味だけでなく、KYOTO INTERCHANGEが標榜する別のアート・システム構築への賛同と支援という社会的意義を合わせ持つ行為ともなっている。
購入者は、今後、KYOTO INTERCHANGEのプロジェクト・ファウンダーとして明記されることも選択でき、古くて新しいスポンサーシップとして捉えることも可能。
最後に、田中氏が初めて手がけたNFT作品《Infrastructural Cat》のシリーズ12点が2023年2月から販売される。その売上が、絵画作品の販売で得られなかった田中氏自身の生活費およびアーティスト・フィーとして充当される。こちらもその完売までKYOTO INTERCHANGEが販売を継続するとしている。
■新作絵画・NFTの販売方法と収入の分配について
■展覧会概要
「田中功起」
会期|2023年1月20日(金)-3月12日(日)※終了予定
※会期中の火・水曜休廊
開場時間|10:00-17:00
会場|半兵衛麸ビル2F ホールKeiryu(〒605-0901 京都市東山区朱雀町421-2)
入場|無料
主催|KYOTO INTERCHANGE
協力|株式会社 半兵衛麸
※本展の開場時間は館の営業時間に準ずる。
状況に応じて変更の可能性がある。最新の情報はウェブサイト、各種SNSで確認を。
■関連企画
トーク「田中功起 × KYOTO INTERCHANGE」
日時|2023年2月25日(土)14:00-15:00
会場|半兵衛麸ビル2F ホールKeiryu(〒605-0901 京都市東山区朱雀町421-2)
参加費|無料
定員|30名(事前予約推奨)
申込|https://forms.gle/yvEYkaZwMfrsysH67
■KYOTO INTERCHANGE NFT SHOP
OpenSea | KYOTO INTERCHANGE
https://opensea.io/ja/collection/kyotointerchange
※運営費獲得のため「タイトルバナー+ステイトメントNFT」は以下でも販売している。
Base | KYOTO INTERCHANGE
kyotointer.theshop.jp
【作家プロフィール】田中功起氏|Koki Tanaka
ヴィデオや写真、サイト・スペシフィック・インスタレーション、あるいは介入的なプロジェクトなどの多様な芸術実践のなかで、田中はシンプルな日常的行為のなかに潜む複数のコンテクストを明示しようとする。オブジェクト指向の初期作品では、ありふれた日用品による実験を行い、日常のルーティーンから逃れる可能性を提示する方法を模索していた。のちの作品では、参加者たちに非日常的なタスクを集団的にこなすことを求め、そのありえない状況に直面している人々が無意識に示す振る舞いを記録する。それは、小さな社会や一時的な共同体のなかに生じる、集団の力学を明らかにしようとする試みである。主な展覧会と映画祭にベルリン国際映画祭(2020年)、ロッテルダム国際映画祭(2019年)、ミュンスター彫刻プロジェクト(2017年)、ヴェネチア・ビエンナーレ(2017年)など。
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