スタートバーン株式会社(本社:東京都文京区 代表取締役:施井泰平、以下スタートバーン)は、森万里子による初のNFTプロジェクト「NFT/Eternal Mass」を2022年11月18日(金)〜11月20日(日)に国立京都国際会館イベントホール(京都市左京区)で開催されるArt Collaboration Kyoto(以下ACK)のVIPラウンジにて初公開することを発表した。
本プロジェクトでは、ACKが2022年に掲げるキュレーションテーマである「時間の花」に合わせて、ポストコロナ時代における調和・流動性・繋がりへの賛美を表現する。本展示は、スタートバーンが実施するツアーに参加することで、一般チケットでも鑑賞可能。会場では、作品のAllowlist(先行購入枠)を配布するとしている。
Image: Mariko Mori,”NFT/Eternal Mass” (2022). Courtesy of the artist.
■ 「NFT/Eternal Mass」コンセプト
森万里子氏が2014年に構想した「Eternal Mass」は、ブロックチェーンひいてはNFTという新しい技術を使ったヴァーチャルな作品として初めて発表される。
この作品は、「すべての粒子には同じ質量と反対の電荷を持つ反粒子が存在する」という、量子物理学の理論から着想を得ている。 立体作品の3Dモデルの形状は、カラビ・ヤウ多様体(CalabiーYau manifold)に基づいた、超弦理論の6つの「見えない」空間次元の可視化によって完成した。
近年の森万里子氏の創作活動は、8世紀に成立した『古事記』の冒頭部分にある創世神話に惹き寄せられ、新たな段階を迎えている。今回はとくに、その創世神話の中でも「神世七代」のうちの五代は二柱の「対」の神として現れたとする記述にフォーカスしているという。量子物理学における対称性を彷彿とさせる、古代神話に登場する「異なる性」の「対」の隠喩を紐解こうと模索してきたそう。
【 森万里子氏によるコメント】
この世の多くの生命は「対」として結ばれることで、新たな命が芽吹きます。他者と「対」になる縁は、ある意味、神聖かつ純粋、超越的な現象であるといえるでしょう。生物において、「対」とは次世代へ命をつなぐ唯一の方法であり、また生命体存続の”絆“でもあります。愛を与えあう存在となり、新たな命を育む、という宿命もあるでしょう。NFTを介して、仮想の生物体Eternal Massの「結び」の瞬間に関わっていただき、その神聖さを共感していただければと思います。
本作品に関する詳細は下記の特設サイトを参照。
https://eternalmass.com/
■ 「NFT/Eternal Mass」鑑賞ツアー
11月18日(金)、11月19日(土)
13:00, 14:00, 15:00, 16:00, 17:00, 18:00
11月20日(日)
13:00, 14:00, 15:00, 16:00
【会場】国立京都国際会館イベントホール VIPラウンジ(2F)
〒606-0001 京都市左京区宝ヶ池(京都市営地下鉄 烏丸線 国際会館駅から徒歩5分)
【定員】各回6名
【言語】日本語、英語
【所要時間】約15分
【参加申込方法】
① 下記のフォームから申し込みを。定員になり次第、締め切るとのこと。
https://forms.gle/fupUcpA64Am55ebw7
② 開始時刻に1F VIPラウンジ入り口に集合。
集合時間に遅れた場合は参加できない。
■ Allowlist(先行購入枠)の配布
本作品は、会場のVIPラウンジで配布されるAllowlist(先行購入枠)の保有者のみ先行購入できる。Allowlistの受け取りには、氏名、メールアドレス、購入予定のウォレットアドレス(任意)が必要。
* ただし、Allowlistの保有によって購入が確約されているわけではない。
■ 森万里子氏について
90年代半ばより国際的に注目され、世界各国の国際展に参加し、美術館での個展も多数開催。主な個展に「ピュアランド」(東京都現代美術館、2002年)、「Wave UFO」(パブリックアートファンド、ニューヨーク、アメリカ、2003年 / ブレゲンツ美術館、ブレゲンツ、オーストリア、2004年)、「Oneness」(CCBB Rio de Janeiro、リオデジャネイロ、ブラジル、2011年)、「Rebirth」(ロイヤルアカデミー、ロンドン、英国、2012年)。「Oneness」 展は入場者数50万人を記録し、当年の展覧会入場者数で世界1位となった。
主なグループ展に「サンパウロビエンナーレ」(2002年)、「第51回ヴェネチア・ビエンナーレ アルセナーレ」(2005年)がある。近年は屋外への作品設置プロジェクトも手掛けており、2010年に宮古島に『サンピラー』、2016年にリオオリンピックの公式文化プログラムの一つとして 『Ring: One with Nature(リング・自然とひとつに)』を設置。また、サンフランシスコ近代美術館、ニューヨーク近代美術館、グッゲンハイム美術館、ポンピドゥセンター、公益財団法人福武財団など多くの公的機関に作品がコレクションされている。主な受賞歴に、1997年第47回ベニスビエンナーレ優秀賞、2001年第8回日本現代藝術奨励賞がある。2014年ロンドン芸術大学より名誉フェロー授与。